掲載日:2021年02月10日  更新:2021年02月10日

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栄養士の資格はスポーツやフィットネスの現場でどう活かせる?

フィットネスの現場で、運動指導者のかたがお客様の健康づくりのアドバイスをする際に、運動だけでなく栄養摂取に関する助言を行うことは欠かせません。フィットネスの現場で活かせるフード・栄養関連の資格についてご紹介します。

栄養士の資格をフィットネスの現場で活かす

食や栄養に関連する資格と言えば、「栄養士」や「管理栄養士」を連想されるかたが多いのではないでしょうか。これらの国家資格は、大学等の専門学科で3年以上学ぶことが受験資格の要件となっていて、社会人の方が取得するには時間的制約の観点から実はハードルの高い資格です。しかし、さまざまな民間資格もあり、栄養に関する専門知識を体系的に学ぶことができます。

休養・栄養・運動

筋力トレーニング。その効果をもっと高めるには、筋トレの内容や動作方法だけでなく、トレーニングが終わった後に適切なケアとして、十分な栄養を摂り、しっかりと休養することがとても大切です。睡眠不足になると筋力トレーニングの効果が下がってしまうというデータもあります。せっかく頑張って行ったトレーニング効果をしっかりと得るために、適切な栄養摂取とともに早めに寝ることが大切です。十分な栄養(たんぱく質・アミノ酸)を摂り、しっかりと休養(睡眠)すること、栄養と休養を組み合わせることで、頑張ったトレーニングの効果をもっと高めることにつながります。運動、栄養、休養はコンディショニングの三要素とも呼ばれ、ジュニア期のカラダづくりはもちろん、成人の健康維持・増進、トップアスリートのコンディショニング全てに関わる大切な土台となります。この三要素をバランス良く保つことはスポーツ栄養の基本となります。

トレーニングの効果を最大限に得たいから

トレーニングを行うと、筋量や筋力が高まりますが、たんぱく質(アミノ酸)を摂らないと、筋肉のタンパク質が作られる量と壊される量の差(ネットバランス)がプラスにならず、効果が得られないのでトレーニングの効果が得られるタンパク質の摂取が求められます。アメリカスポーツ医学会(ACSM)が発表したデータによると、スポーツ選手が摂ることを奨められているたんぱく質の量は、1日に体重1kgあたり1.2~2.0g(体重70kgの場合、1日あたり84~140g)で、一般的な成人の方の場合と比べると、1.3~2.0倍になります。アスリートに適した量のタンパク質を摂取できると、除脂肪体重の増加を最大に高めることが出来ます。そして、必要以上に多量のたんぱく質を摂っても、増やせる筋肉量はあまり変わりません。過度な栄養摂取は内臓にも負担をかけるため、適切な量を毎日の食事から得ることが必要です。そのような自身もしくはクライアントの現状分析に基づいた食事のプラン作成をする際などに、栄養士系の資格は大いに活用できるでしょう。

サプリメント摂取のアドバイスも求められる

アスリートやフィットネスに取り組む方にとっても、栄養補給の基本は食事からです。しかし、食事からでは十分な栄養ができないときがあります。例えば、活動量が高く食事からだけでは十分に栄養を補給できない状況にある場合、合宿などで食事内容が調整しにくい場合、食事制限をする減量期の方の場合、内臓が弱っているため食事からのみの栄養摂取が難しい場合などです。様々な状況に応じて目的とする栄養を取れないときには、サプリメントで補うのもひとつの方法です。トレーナーやインストラクターの方は、そのような方にスポーツ栄養学の知識に基づいた適切なサプリメンテーションのアドバイスを行うことにより、目標達成に貢献でき、お客様からの信頼を得ることができるでしょう。

栄養士の資格を取り、トレーナーの仕事に活かす

栄養士の資格を持つパーソナルトレーナーは、栄養バランスに関する専門知識を用いて、クライアントごとに適した食事メニューの提案を行うことができます。効果的なトレーニングには食事の内容が密接に関係しているため、トレーニングの目的や内容に応じて、適切な食生活についても、クライアントに指導しアドバイスをする必要があります。メニューの内容だけでなく、食事のタイミングや生活習慣などに関するアドバイスをすることも重要ですから、スポーツ栄養に関する専門知識を持つパーソナルトレーナーが必要とされています。また、クライアントに提案した食事メニューを実践してもらうためには、高いコミュニケーション力も必要です。

クライアントの目的に応じた栄養摂取のアドバイス

フィットネスの現場で最も求められる食事や栄養のアドバイスは減量・ダイエットに関する助言ではないでしょうか。競技のための減量の場合も、美しくなりたいというかたの減量の場合も、健康を維持しながら取り組む際には体重のみの減少ではなく、体脂肪を効率よく落としながら除脂肪量は低下させないような配慮が必要となります。体脂肪の減少にはある程度の期間が必要ですので、減らしたい体重量により減量期間が変わってくることをクライアントに伝えたうえで、食事計画を提示することが求められます。また、ハードトレーニングや長期にわたる減量などが原因でエネルギー摂取量の不足が続くと、体重の減少、貧血、無月経、骨密度の低下など、さまざまな障害が起こりやすくなり健康を損なうリスクもあります。食事や減量のプランニングをする際に、正しいスポ―ツ栄養の知識をトレーナーが持つことは安全で健康的な取り組みをお客様に提案していく上で欠かせないものとなります。

まとめ

一般の方やアスリート、キッズやご高齢の方などさまざまな方に、より健康的にトレーニングの目標達成に向かうサポートを行っていくうえで、サプリメンテーションを含む栄養摂取のアドバイスは欠かせません。スポーツ栄養に関する専門知識を持ち適切なアドバイスの出来るトレーナーは、お客様の目標達成の確度を高めていけるので、顧客満足度も向上し、結果としてお客さまの定着率のアップや新規クライアントの獲得に結びつくのではないでしょうか。栄養士系の資格取得を通じたスキルアップをフィットネスの現場で活躍するみなさまにお勧めします。

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