掲載日:2023年06月21日  更新:2023年06月09日

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フィットネスコミュニティの作り方

vol.1
なぜフィットネス従事者にコミュニティが必要なのか
芦田天文子(アシダソノコ)

千葉フィットネスコミュニティ運営。健康運動指導士、FCM検定1級。健康経営エキスパートアドバイザー。千葉リゾート&スポーツ専門学校、日本健康医療専門学校非常勤講師。千葉の米農家。おいしいもの大好きマン。

これから私が運営している千葉のフィットネス従事者が集う「千葉フィットネスコミュニティ」について、全6回でお話しようと思います。

まず「千葉フィットネスコミュニティ」の概要をご説明します。
この会は2016年に開始された千葉在住、または在勤のフィットネスに関わるすべての職業に従事する人を対象とした団体です。
現在の会員数は350人(5月4日現在)、会費は無料で、Facebookページを媒体とし、隔月の勉強会、情報交換、求人などを行なっています。

参加メンバーはトレーナー、インストラクターはもちろん、フィットネスクラブ社員、医療従事者、メーカー、学生など多岐にわたります。
勉強会講師は基本的には内部のメンバーから選定していますが、外部のプロフェッショナルに依頼する場合もあります。
勉強会の参加費は1,000円、運営はボランティアで活動しています。活動理念は「フィットネスに関わる従事者が学び、交流することによ
り、フィットネスの普及、地域の活性化、フィットネス従事者の未来を創造する」です。
そして目的は
「従事者の①技術の底上げ②知識の向上③養成・育成④情報・意志の共有⑤交流による新たな価値の創造」
です。

「2016年勉強会トリガー
ポイントについて」講師
は現在の代表、宮城和
孝さん

技術や知識の習得や、幅広い人間関係構築はすでに個々で行っている人も多いなか、私たち運営は組織化してコミュニティとして活動することを続けています。
それはなぜでしょうか。

スタンフォード大学の社会学者、マーク・グラノヴェッターは1973年に発表した論文で「弱いつながりの強さ」(SWT理論)を提唱しました。お互い共通の知り合いがたくさんいる「強いつながり」の関係性より、自分達以外にほとんど共通の知り合いがいない「弱いつながり」の方が幅広く、多様な情報が、遠くまでスピーディーに伝播する、という理論です。

私たちのコミュニティは、普段は仕事など活動を共にする人たちではなく、運営こそほぼ全員を把握していますが、メンバー同士はSNSでも繋がっていないことが多いです。

それでもコミュニティの遠い知り合いから仕事の紹介が生まれたりするのは、まさにこの理論通りの現象が起きているのではないでしょうか。私たちの中では、思いもよらないような協業や助け合いも生まれており、それも「ふんわりと纏まっている」ことの成果なのではないかと感じます。

「2016年創設前の初回打
ち合わせ」初代主宰の五木
田穣さん、平野修司さんと

また、トレーナーやインストラクターは同業者とばかり話をしがちですが、コミュニティに参加することで違う属性の情報にも日常的に接触する機会が増え、新たな視点を得ることが出来ます。

ここが、私がぜひ皆さんにコミュニティづくりをお奨めしたいと思うポイントです。

次回はコミュニティを作った手順についてご説明したいと思います。

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