掲載日:2021年06月23日  更新:2021年10月07日

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NEXT AWARD トレーナー・インストラクター オブ・ザ・イヤー 2012

フィットネス業界の発展に貢献する活動を表彰する、『トレーナー・インストラクター・オブ・ザ・イヤー』。
全国から寄せられた応募資料の中から、2012年の活動と実績が厳正に審査され、受賞者が決定!各受賞者のプロフィールと活動内容を一挙に紹介する。

トレーナー部門

最優秀賞
日野原大輔さん(東京都)
株式会社image of life 代表取締役
『加圧スタジオ Lib』代表トレーナー

新人賞
日高秀さん(福岡県)
フリーパーソナルトレーナー
Trainer’s base kyushu 主宰

新人賞
大石力朗さん(静岡県)
カラダデザインサロン DAYM代表

新人賞
森実利さん(東京都)
一般社団法人 ALPHA 代表理事

インストラクター部門 INSTRUCTOR

最優秀賞
日置智子さん(滋賀県)
スタジオ『サンセット』代表
チーフインストラクター

新人賞
KANA NAGAYAMAさん(東京都)
フリーインストラクター
『Shape up with Kana』

プログラムディレクター部門 PROGRAM DIRECTOR
最優秀賞
望月美佐緒さん(東京都)
株式会社ルネサンス 執行役員 商品開発部長

トレーナー部門 最優秀賞 日野原大輔さん(36歳)

『Life is beautiful』
出会った人の人生を少しでも
美しくするお手伝いをしたい。
―Hinohara

役者として体力作りから始めたジム通い

東京・浅草と浅草橋に2店舗ある『加圧スタジオ Lib』は、スタイリッシュで、洗練された空間ながら、不思議な細工がある。トレーニングを行う場所が、小上がり、つまり一段上がっているのだ。「ここは舞台、という意味を込めて作りました。お客様にもスタッフも非日常的な気持ちでトレーニングをしてほしい」という代表、兼トレーナーの日野原大輔さん。こんな発想をする彼、ちょっと変わっているが、じつは、役者という肩書きも持っている。

「売れない役者ですよ」という屈託のない笑顔。日野原さんは、初めて会った瞬間からこの笑顔で、緊張をほぐしてくれる。おそらく、彼自身が相手のいろいろな感情をすぐに察知する能力に長けているのだろう。

「中学・高校と野球部に所属していましたが、高校は強豪校で、同級生との実力の差を思い知らされて、挫折(笑)。情けなかったですね」

それでも、大学で演劇部に入って演じることに夢中になった。人を笑わせること、喜ばせること、感動させること。役者になろう。自分の天性の職業だと思ったという。しかし御多分にもれず卒業後は貧乏役者生活に突入する。

「年4回程度の舞台では、時間はかかるわ、稼げないわ。ですから、配送業のアルバイトをしていたんです。そのころ、尊敬する演出家から、『役者は体力が必要だから、お前はまずは体を作れ』と言われて。それでジムに行き始めたんです。当時はトレーニング理論なんてものは微塵も知らず、ただ生卵2個と納豆を口に流し込んで、ベンチプレスを続ける日々。でも本当に貧乏だったので、1万円の会費がきつくて。ジムでバイトをすればタダで施設が使えると聞き、これだ!と思ったんです」

24歳からは、配送業のバイト、トレーニング、そして夜8時からジムのアルバイトの掛け持ちを始めた。でも、じつはトレーナーという職業にはまったく興味がなかった。ひたすら役者として体を鍛えたかった。

ところが、この考えが一変する。

役者の前に、トレーナーの仕事を全うしようという決意

「あるときジムのチーフにボディパンプのインストラクターをやらないかと言われたんです。それまでもグループレッスンを担当しないかといわれていましたが、芝居の稽古などで代行を出さなくてはならなくなることもあるので、断っていました。でも、そのときのチーフが代行はなんとかするから、と後押ししてくれたんです。

ボディパンプを始めてから、トレーナーという職業が少しずつ楽しくなりました。さらに2002年にはパーソナルトレーナーの試験を受けて合格。当時はパーソナルトレーナーというものが世の中に出始めたばかりだったので、お客さまも興味を持ってくれ、上り調子でした」

お客さまからも「日野原さんはトレーナーに向いているね」と言われることが多く、嬉しかったと振り返る。

一方、役者の方は行き詰っていた。

「二足のわらじを履くのは良くないとずっと思っていましたが、役者はどうしてもやめたくなかった。しかし、これまでの自分の生活を振り返ると、真面目に働いたことがないなと思ったんです。ならば、パーソナルトレーナーという職業を全うしよう。それから役者に戻ろう。そう考えるようになっていったのです」

決意あらたに、ひたすらコツコツとトレーナーの仕事に向き合っていく。

なんと年間2000本以上のパーソナルセッションを8年間継続するという快挙を達成した。さらに、整体学校に通ったり、経営を勉強したりと知識を増やし、2010年末、『加圧スタジオLib』1号店のオープンを果たしたのだ。

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