掲載日:2021年06月25日  更新:2021年10月07日

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NEXT AWARD トレーナー・インストラクター オブ・ザ・イヤー 2014

フィットネス・トレーニング指導者の活動範囲を広げ、広く業界と社会に貢献する活動を称えるネクストアワード『トレーナー・インストラクター・オブ・ザ・イヤー』2014の受賞者が決定!
フィットネス・トレーニング分野で高い価値を生み出している各受賞者の活動内容を紹介する。

トレーナー部門 Trainer
最優秀賞
山村勇介さん(山口県)
株式会社グローバルヘルスプロモーション 代表取締役社長

インストラクター部門 Instructor
最優秀賞
高橋亜紀さん(神奈川県)
P.A style代表 神奈川県体力づくり体操連盟理事

プログムディレクター部門 Program Director
最優秀賞
石川善樹さん(東京都)
campus for H 共同創業者 / 医学博士

審査員特別賞

川辺大輝さん(東京都)
株式会社 B-ST 代表

杉 直樹さん(大阪府)
株式会社SPARX代表

竹田大介さん(千葉県)
パーソナルトレーナー

高橋なぎさん(東京都)
一般社団法人 日本コアフィットネス協会理事

奨励賞

山口敬志さん(地球)
健康革命家

トレーナー部門 最優秀賞 山村勇介さん(33歳) 株式会社グローバルヘルスプロモーション代表取締役

山口県下関。高齢化率30%を超える歴史ある城下町で、健康やフィットネスを手段に時代を変えようと奮闘する山村勇介さん。商売さえ難しい地で、健康サービスを複数業態で展開。熱い思いと、人々への大きな愛で、一歩一歩実績を積み重ね、新たな歴史をつくることを目指す。

「どんなビジネスをするか」でなく「どんなふうに生きるか」

山口県下関は、これまで幾度と歴史が大きく動いた地。平安末期には「壇ノ浦の戦い」により平氏から源氏へ政権が移り、江戸時代初期には天下一の剣豪の座をかけた戦い「巌流島の戦い」で宮本武蔵が佐々木小次郎を倒した。江戸時代後期には高杉晋作が奇兵隊を結成して明治維新の拠点となり、日清戦争が集結した日清講和条約が結ばれたのもこの地。伊藤博文から現首相の安倍晋三氏に至るまで数多くの歴史に残る総理大臣を輩出していることでも知られている。

その下関でトレーナーとして活動しながら、フィットネススタジオ「サンテココア」3店舗を経営、地域の健康づくりに邁進するのが、株式会社グローバルヘルスプロモーション代表取締役の山村勇介さん。トレーナーとして6年前に会社を設立し、当初請け負った地域の健康セミナー講師の仕事が高評価を受けたことをきっかけに、クチコミで講演や講師依頼が殺到。地元メディアへの出演や執筆も増え、仕事の幅がまたたく間に広がった。会社設立2年で、自身の活動の拠点となるフィットネススタジオ「サンテココア長府本店」を設立。その後、女性専用コンディショニングサロン「サンテココア新下関店」、パーソナルコンディショニングジム「サンテココア浜浦店」を開設した。

長府本店では、“3毛作”制をとり、午前中は地域の機能訓練型デイサービスとして認可を受けて要支援から介護度2までの高齢者向け教室を提供し、午後は子どもの体育教室を、そして夜間は成人向けのフィットネスクラスやコースを提供している。地域の活動も広がり続け、現在では、市が主体で行う各種健康イベントや一般高齢者の介護予防教室、二次予防事業に加えて、地域の高齢者が自分たちで健康教室を運営できることをサポートして、のサークルで約450人が活動するなど、地域に全方位的に健康サービスを提供してきている。

高齢化率30%を超える下関では過疎化も進んでおり、人口は減少。駅前の商店街もシャッターが目立つ。そこで力強く会社を成長させてきている山村さん。そこには、幕末志士のような潔さがある。

「6年前に独立した時に考えたことは、『どんなビジネスをするか』ではなく、『どんなふうに生きるか』。そして、やるんだったら地球規模で健康づくりがしたいと、退路を断つために株式会社を設立しました。とはいえ、志だけでお金も仲間もいないゼロからのスタート。会社設立資金は、妻が車検代として毎月2,000円積み立ててくれていた貯金。その後も苦難の連続でしたが、切り抜けられたのはそうした家族のサポートと、ある言葉との出会いがあったからでした。『死して不朽の見込みあらば、いつでも死ぬべし。生きて大業の見込みあらば、いつでも生くべし』。高杉晋作から死生観を聞かれた吉田松陰の言葉なのですが、会社設立当時にこの言葉に出会えたことで、死ぬ覚悟を持って精一杯生きることを選択することができました。そのこともあって、高杉晋作が決起した、この地でビジネスをスタートしたいと思っていました」

その想いが引き寄せた1号店「サンテココア長府本店」の立地は、まさに高杉晋作が倒幕を目指して農民や下級武士中心の騎兵隊を組織し決起した功山寺から徒歩3分の場所。山村さんは、今でも折に触れては高杉晋作像の前で手を合わせ、気持ちを新たにしていると話す。

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